先週日曜日に柔術やったら腰を痛めたよ。
筋肉痛みたいな痛みだったから2日もすれば治るだろうと思って月曜日は運動せずに過ごし、火曜はいつも通りの筋トレをこなしていたんだけどデッドリフトをしたせいで悪化したっぽい。軽めの重量で慎重にやってたつもりなんだけどな。
偉大なプロレスラー・山本小鉄はケガについて素晴らしい名言を残している。
「腕が痛かったらプッシュアップをしろ、膝が痛かったらスクワットをしろ、首が痛かったらブリッジをしろ」
この言葉に従うと「痛い所を鍛えろ」ということになる。だから僕はデッドリフトという腰の筋トレを始めた。
※デッドリフト:床に置いたバーベルを太ももの高さに持ち上げる腰の筋トレ
40Kgのバーベルは問題なく持ち上がり、さらに重量を増やして70Kgのバーベルを持ち上げた。そのとき尻から太もも裏側にしびれが広がる。
腰痛治療の好転反応が出てきたな!
僕はそう確信した。好転反応とは治療中に現れる一時的な不調のことであり、代表的なものとして健康食品を食べたとき毒素が抜ける段階で現れる発熱や嘔吐などの不調を指す。
しかし好転反応と分かっていても、痛みやしびれが続くと不安になる。
デッドリフトをしたのは間違いではなかったか?普通に腰痛体操したり温めたり冷やしたりを繰り返す治療法のほうが良かったのではないか。
悪化した症状に対して「好転反応ですから治療を続けてください」と言う悪徳治療家にかかっている患者の気持ちがよく分かる。
山本小鉄は悪くない。僕の頭が悪いだけ
なにごとも言葉の表面だけを聞いて分かったフリをしてはいけない。僕は山本小鉄の真意を知らずに恐る恐るデッドリフトをしていた。
もはやあの世に旅立たれてしまった小鉄先生に真意を確認することはできないが、フェイスブックに「デッドリフトで腰痛悪化」のことを書いたら、尊敬する柔術家から「重量が軽いんじゃないですか?」とのお返事をいただいた。
小鉄先生の言葉に対して僕の認識不足であることを痛感する。普通に考えたら、少ない重量でトレーニングなんて言語道断。小鉄先生に竹刀で殴られても文句は言えない。そして僕のチキンハートでは小鉄イズムには近づくことすらできないことを悟った。
合気道をしたら腰痛が軽くなった
腰痛から一週間もすると、痛いながらもそれなりに動けるようになり、合気道に参加した。すると意外なことに腰の固まった部分が楽になって、練習終わりの2時間後にはすっかり良くなっていた。合気道で腰痛が治るとは思わなかったけど、練習に参加したことで腰痛がかなり改善されたことに嬉しくなった。
昔、武術気功系の本を読んでたときに「先生の気で攻撃されると体の不調が治ってゆくのです。」という一文があって、その当時の僕は
なんで攻撃技食らって回復してるんだよ(笑)
ってバカにしてたんだけど、今回その謎が解けた。
武術気功は力を抜いて動くのと、気功を食らったら転がったり倒れたり「適度な運動」によって体がほぐれてゆくのだ。腰痛体操みたいなことを2時間もやってりゃ楽にもなるよね。
20年近く前に読んだ本の謎が今解けるなんて。
何も知らずにバカにしていた内容だったが、真のバカ者は僕だったことに気づかされた。